丁度1か月前、自宅から駅に向かう途中で行き倒れの猫に遭遇しました。
ガリガリで毛はボロボロ。
うわ~、まだ生きてる~。でも電車の時間が。
少し行き過ぎて振り向いたら、皆、チラッと見るけど立ち止まらない。
そりゃ、皆、忙しいよね。社会人だもんね。
社会人だけど自由業の良い処はこういうところだね、と思いつつ約束を変更してもらって、持ってた袋に猫を入れてタクシーで動物病院にGO !
成猫で体重1.5キロ。極度の脱水、飢餓状態。エイズ陽性で口内炎と舌の潰瘍が酷い。両前足は皮膚病で肉が落ちたのか骨が見えて、脱臼もしているそうだ。ちなみに脱臼は、どうすることも出来ないらしい。
お医者様曰く、「10歳超えてるんじゃないかな」と。
一泊させてもらったら、少し元気が出たみたいだった。
そこからは毎日点滴、毎日抗生剤を飲ませ、毎日目薬。エネルギーチュールを水に溶いて口に押し込み、両足は塗り薬を塗る。
もたないかな、と思って段ボール箱を用意していたんだけど(猫ちゃん、失礼!)、猫は必死に生きていた。缶詰も食べられるようになった。
そして、1か月経った今日、病院に連れて行ったら体重が1.75キロに増えている。まだ骨と皮だけど。脱水も続いているけど。
でも、この子は生き残った、と言えると思う。
エイズを発症しているし、腎臓か膀胱が良くないみたいだから、長生きはしないかもしれない。でもこの子は、野垂れ死にはしない、と決めたのだろう。最後の最後まで生きようとしている。
これが野生なのかな。その姿に生命力の強さを感じた。
でも、どれだけ食べていなかったのだろう。どれだけ飲んでいなかったのだろう。ボロボロになるまで何週間かかった?
猫が外で生きるということは、自由で良さそうに思えるかもしれない。
ご飯とお水が貰えていればね。暑さ寒さがしのげればね。喧嘩しなくて病気にもならなければね。
どれ一つ手に入れてなかったから、この猫は死にかけていたんです。
人に馴れていることもあり、捨て猫か迷い猫かと思われたので交番に行ったけれど、届は出されていませんでした。捨てたのかな。
名前は「ノン」。ウチの6番目の子になりました。
コメントをお書きください